1995年(平成7年)12月25日に「建築物の耐震改修の促進に関する法律」が施行されました。この法律によると特定建築物は耐震診断を行うよう努めなければならないとなっています。
特定建築物:学校、体育館、病院、劇場、観覧場、集会場、展示場、百貨店事務所、賃貸住宅(共同住宅)等多数の者が利用する建築物で階数が3以上で、かつ、床面積の合計が1,000平方メートル以上のもののうち、建築基準法上耐震関係規定について既存不適格建築物であるもの。
これらの建築物の所有者には、これらの利用者が地震による建築物の倒壊等により危害を被ることのないよう、当該建築物の地震に対する安全性を確保する社会的責任があると考えられています。
大地震にそなえて「耐震診断」をしましょう!
■ 調査
・予備調査…建物の概要、設計図書、施工記録などにより計画立案
・現地調査…
構造部材断面調査…部材調査、実測 目視調査…ひび割れ・変形、変質・老朽化の目視調査
不同沈下測定…レベル等による
不同沈下傾向の測定 鉄筋探査…鉄筋探査器による調査
調査の結果から耐力レベルに合わせ、3種類の診断方法から実施します。
・1次診断…柱と壁の量によって診断。耐震性能の高いと思われる建物に適用
・2次診断…コンクリート強度や配筋を考慮する診断。1次診断より詳細で、壁が少ない建物に適用
・3次診断…梁の強度や壁の回転などを考慮する診断。2次診断より詳細で、信頼性が高い。
報告書作成…耐震性能を判定し、報告書にまとめます。
補強案作成…補強方法の提示、工事費用の概算、補強設計を行います。
■ 耐震評定
診断内容が指針に適合する水準か否か、第三者機関(大学教授等の建築構造専門家による委員会)に判定を依頼します。
■ 耐震改修
耐震性に問題がある建物は、適切な補強工事を行う必要があります。
大地震で被害を受けた建物の復旧費用より、あらかじめ耐震改修を行う。
費用の方がはるかに少なくてすむといわれています。
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■ 適用範囲
対象とする住宅は、在来軸組構法、伝統的構法、枠組壁工法の住宅です。(プレハブ工法の住宅は摘要範囲外)
混構造住宅については、立面的な混構造に限りその木造部分は適用範囲内に含めますが、 木造以外の部分は摘要範囲外となります。平面的な混構造は摘要範囲外です。
対象とする住宅の階数は3階までで、その全ての階が対象となります。
■ 診断の目的と基準
診断の主目的は、耐震補強の必要性の有無を判断することになります。
大地震による倒壊の可能性の有無を、建築基準法の水準により判断し、耐震を実施します。
■ 耐震補強への流れ
診断により耐震補強が必要になった場合は、更に詳しく精密診断を実施し、補強設計を行います。
■ 診断の方法
一般診断法には、住宅の構法によって二種類の方法があります。
【方法 1 】… 壁を主な耐震要素とした住宅を主な対象とする方法
| 壁を主な耐震要素とした住宅 |
一般診断法には、住宅の構法によって二種類の方法があります。
【方法 1 】… 壁を主な耐震要素とした住宅を主な対象とする方法
| 太い柱や垂れ壁を主な耐震要素とする住宅 主要な柱の径140mm以上 |
■ 診断項目
診断は、(a)地盤・基礎、(b)上部構造と大きく2つの項目に分けられます。
地盤・基礎は、上部構造の評価に含まれないが、地震時に注意すべき点を注意事項として指摘します。
上部構造は、建物の耐震性能を評価するもので、「強さ」、「耐震要素の配置等による低減係数」、「劣化度による低減係数」の3項目から評価します。これら全ての項目を診断し、評点を算出、それらを掛け合わせることにより上部構造評点を算出します。
これら(a)、(b)の結果から、診断建物の総合評価が行われます。
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■ 落ちない天井を、診断・設計いたします。
大地震にあっても建物は倒れなかった。でも、天井が崩れて、とても生活のできる状態ではない。
これでは耐震改修をした意味が無くなってしまいます。
ジャパンアセスメントオフイスでは、大地震にあっても仕事や生活を継続できる耐震改修を考え、天井耐震診断を始めました。
天井耐震診断士が中心となり、現状を調査。天井の落下を防ぎ、地震後も建物を使うことができる改修を進めさせて頂きます。
天井耐震診断とは2011年3月11日に発生した東日本大震災では、天井脱落等により死者5名負傷者72名以上、被害件数は約2,000
件にも及びました。それらを背景にして、国土交通省から建築物等の安全性の確保を目的とした「特定天井及び特定天井の構造耐力上安全
な構造方法を定める件」が施工され、「特定天井」は技術基準に従って脱落防止対策を講ずることが必要となりました。
そのため地震により天井が損傷しないか、損傷しても落下しないかを検証するために耐震診断が必要になります。
特定天井・・・人が日常立ち入る場所に設置されている吊り天井で、以下の3つの条件に該当するものをいいます。
@天井の高さが6m超 A面積が200u超 B質量が2kg/u超
既存建築物に対して、天井耐震診断士が天井耐震診断を行ない、現状を調査し、部材そのものを強化する、落下防止ネットの設
置、天井の軽量化など、落下防止措置を提案させていただきます。
○天井耐震診断が必要な建物
● 大勢の人々が利用する建物 … ショッピングセンター、映画館、コンサートホール
● 災害時に機能維持したい建物 … 体育館、公民館、病院、消防署、警察署
● 災害後も事業継続したい建物 … 工場、倉庫、ビル、データセンター
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■ 天井調査
チェックリストに基づき、目視・撮影により天井の状況を調査します。
・天井部材(吊りボルト、クリアラン等)の測定
・部材の腐食、緩み、外れ、欠損等の状況を調査
・天井パノラマ撮影に折る調査
・3Dレーザースキャナによる調査
■ 天井耐震診断
天井部材の耐力等を診断します。
・天井部材(吊ボルト等)の耐力試験
・「公共建築工事標準仕様書(平成25年版)」との適合性
・「国土交通省平成25年告示第771号等」との適合性
・「文部科学省学校施設における天井等落下防止対策のための手引」との適合性
■ 天井耐震設計
部材の強化、揺れの軽減、斜め部材と壁との隙間を設けて衝突を回避、隙間なし天井で外力を構造躯体に伝達して安全性を確保等、改善計画を提案します。
・「仕様ルート」「計算ルート」「大臣ルート」等による提案
■ 天井耐震評定
診断内容が指針に適合する水準か否か、第三者機関に判定を依頼します。
■ 天井耐震改修
診断に基づき落下防止策を講じます。
天井耐震診断士
耐震天井診断や耐震改修の専門技術者です。
JACCA天井耐震診断士は国家資格(一級・二級建築士、一級・二級建築施工管理技士等)所有者がJACCAの天井耐震診断士講習を受講し、
所定の試験に合格した人だけが認定を受けることが出来ます。JACCAとは耐震天井施工を推進する国土交通省の許可団体です。
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